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隔週刊「77歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」 第79号
−高齢者と若者の交流・健康・農業・食・図書・人物情報−
2002.3.21(木)発行 西東京市・ひばりが丘 原田 勉
*************************************発行部数 1779 部***************
<キーワード>
高齢者と若者の<読者の声>のメール交換、健康・病気・食べ物・農林園芸を
中心として庶民の歴史も残す。農文協図書館、山崎農業研究所、文化座などを
めぐる雑学情報を提供し、お互いに交流しましょう。
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目 次---------------------------------------------------------------
<読者の声> 井村さん、矢崎さん、青木さん、山崎さん
<舌耕のネタ>「食品の偽装表示と組織幹部のモラル」
<健康情報>ホームドクターと専門病院をどう選ぶか(私の場合)
<菜園だより>カラシナのツボミ菜を食べ、カキナの収穫をする
<日本たまご事情>3/12「トレーサビリティ(生産履歴を追跡する仕組み)2」
<農業・図書情報>農文協図書館・野口弥吉博士の訃報
<農業・図書情報>青木雅子著「麦さん」けやき書房刊 定価1400円
<想い出の人々>3、古島敏雄先生の最期は無念だった
<私の近況報告>3月8〜3月20日櫻の花が咲き始める季節になった
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<読者の声>ここはメール交換の場です。編集者はコメントしない場合もあり
ますがこれは、メールを無視したわけでは無く、読者同士の交流にゆだねると
いう意味ですからご了承下さい。----------------------------------------
<読者の声>
■3/11 井村さん、入場無料券希望
Bookフェアの入場無料券を希望します.
■3/12 矢崎さん、3月号有り難う
この度は、思いがけず「現代農業」をいただき有難うございました。
久しぶりに読ませていただきました。
東京都では置いている本屋も少なくて読もうと思ってもなかなか買えなかった
りします。
かといって毎号買うのもちょっとという感じです。
私は、有機農業研究会の代表をされていた沢登氏のぶどう園を手伝っていまし
た。
昨年暮れに亡くなってしまいました。氏はまもなく九十になろうという歳でし
たがめがねをかけずに新聞を読むという怪物でした。健康にも人一倍気を使っ
ておられ、百までは軽いと思っていたのでびっくりしました。
近藤氏の健康法を教えて上げられれば良かったと思います。
ではくれぐれもお元気で。
●3/13 返信:矢崎さん
矢崎さん。メール有難うございました。沢登さんのご逝去お悔やみ申し上
げます。農文協でもいろいろお世話になりました。今後もどうぞよろしく
お願いします。
■3/12 青木さん、(venet)
前略
電子耕に本を紹介いただきありがとうございました。
さっそく注文をいただきました。
また、農業書センターにも平積みにしてありました。
これからもお世話になります。
■3/14 山崎さん、「現代農業3月号」の感想
社団法人 農山漁村文化協会 御中
先日は、御協会の「現代農業3月号」を頂きまして心より感謝申し上げます。
さて、感想なのですが大変わかりやすく読みやすい雑誌なので楽しく読まさ
せて頂きました。
内容も全体的に農業の生産技術(水稲・水田、野菜・花、果樹)から、経営・
経済に至るまで幅広い範囲を網羅しており大満足です。
現在、広島県立大学で生物資源管理学を学んでおり、4月からは、商工会職
員として地域の地場産業の振興に微力ながらも少しでも貢献できたら幸いだと
思います。
そんな折、「主張」の「地域内農工商連携と経済循環でグローバル経済に対
抗する」を読まさせて頂き、大変共感を覚えました。何分、貧乏学生なもので、
「地域資源活用食品加工総覧」を購入することは、不可能ですが機会があれば、
図書館等で読まさせて頂けたら幸いかと存じます。
今後とも、農業の素晴らしさ、地産地消、里山から、農業の生産技術に至る
までより良い情報の提供を心よりお願い申し上げます。 最後になりましたが、
御協会の今後の益々の御発展を心よりお祈り申し上げます。
●3/14 返信:山崎さん
山崎さん。
大変くわしい感想メール有難うございました。これからもきっとお役にたちま
すから読者になってください。お願いします。
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<舌耕のネタ>「食品の偽装表示と組織幹部のモラル」
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今から38年前、私は「玉川農協の実践」という記録映画の制作に参加した。
最近、偽装豚肉で問題になった茨城県玉川農協である。私は始め信じられなか
った。1964年当時は、組合長山口一門さんが映画の原作になった『玉川農
協の実践』を農文協から出版して全国に先駆けて、小さな農協でもここまでで
きるという実績をあげ、農協活動の模範となった所である。
それは、わずか250人の組合員が、ひとりひとり水田プラスアルファとい
う農業経営をめざして構造改革をしていた。水田の稲作だけでは農業が立ち行
かないから稲作を基礎とし、プラス養豚や養鶏・酪農、園芸を加えて生産額を
上げようという経営だった。その資金は農協から担保なしで貸し出す。農協の
貯金は農民のものだ。それを運用するのは農民だ。農民のため農民による自主
的農協の基本精神でやって行くという方式で職員と農民が協力して成功した。
当時から養豚農家は成功し、酪農でも野菜でも、地域だけで消費できないく
らいに生産量があがった。そのころ(1973年)から東都生協と提携し、消
費者の自主的な共同購入運動を玉川農協とおこなってきた。今回問題になった
豚肉の「バークランド」は生協と農協で共同開発したブランド商品。指定の生
産者が指定の飼料で飼育している。昨年は387トンを取引した。
食肉の場合は、ロースやヒレなど部位による需要のアンバランスが多く、欠
品を避けようとすると他産地に頼らざるを得ない。そこで農協の幹部がカナダ
からの輸入豚肉を混入し、偽装表示をしたという。ブランドを守るため、基本
精神を忘れたという不信を招いたのである。
東都生協(東京都世田谷区)は、かつて大冷害で米不足になったとき、他生
協は外米を混ぜて量確保に走ったときも、国産米だけを均等に分配する良心的
な方針をとった実績がある。今回も「農協側で出荷が間に合わないときはキャ
ンペーン購入を控えるなど、需給調製には神経を使い、自負していたのに」と
残念がっている。いままで東都生協と玉川農協は消費者が予算を出して、生産
現場での交流の場をつくるとか、農家が有機農産物を作る努力を応援してきた。
それだけに裏切られた思いであろう。
しかし、今回、東都生協としては玉川農協との連携を切り捨てるべきではな
いと思う。関係者への厳しい態度は前提であるが、欠品への対応や家畜の糞尿
処理などを見過ごしてきたこと。よりよい食料の確保のルールつくりをゼロか
ら再建する努力をするべきではないか。
先の雪印食品や全農の場合も組織が大きくなると、ブランドにあぐらをかき、
或いはブランドを守るために幹部は利益と効率を優先し、小さな産地や生産者
を切り捨て、消費者のニーズに応えるという旗印のもと、画一的規格や品揃い
を電話一本で処理することになる。場合によっては「国際産直」という造語も
現れて、生協も荷担する傾向もある。そうなったら日本農業が衰退・消滅する
ということも念頭からなくなる。
これでは日本人の食料の安全・安心は確保されなくなる。
特に、農協と生協の幹部に申し上げたい。規模を大きくすると、危険も増加
するということを。人の命の食をあずかるという使命を忘れてはならない。
幹部は利益と効率を優先するため、その地位につくと、良心的部下の声まで
聞こえず、怒鳴ったり威張ったりしてでも不正を通そうとする。モラルの喪失
である。
生産者も消費者も問題を共有して、真の信頼関係をきずいて欲しい。組合員
のための組合員による組織は、お互いの協力なしには確立できない。いつも何
も行動しないで自分だけ安心して居られる世の中なんてものはないのだ。
永遠の真理・道理(モラル)はそこにある。
<参考リンク>
東都生協
http://www.tohto-coop.or.jp/
プレスリリース
http://www.tohto-coop.or.jp/news/press/frame_press.html
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<健康情報>ホームドクターと専門病院をどう選ぶか(私の場合)
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私は、若いときからいろいろな病気を経験している。33歳から尿路結石で
3回入院摘出手術。40歳から十二指腸潰瘍で4回入院。42歳の腰椎2カ所
椎間板ヘルニアで入院手術・ギブスベット半年という経験が最も辛かった。そ
の後遺症でC型肝炎。71歳から動脈硬化による眼底出血。高血圧による脳出
血。そして現在多発性骨髄腫と三つの病気と付き合っている。それでも77歳
で、なお生きている。いや、生かされていると感謝している。
しかし、お世話になった医師も大方は定年・老齢を迎えられた。最近、近所
のホームドクターの医師も診療所を引退された。私もいつどこで倒れるかわか
らない。現在お世話になっている専門病院は3カ所とも都内にあるので、緊急
の場合には間に合わないことも予想される。そこで、近所にホームドクターを
探すことにした。
ホームドクターは定期的に検診して貰い、場合によっては往診して貰えるの
が望ましい。それに何かのときに専門病院を紹介して下さる方をお願いしたい
と思う。また、急死した場合に死亡診断書を書いてもらえる関係をつくってお
きたい。できれば私より若い人が良いのではないか。と考えている。
専門病院は、C型肝炎は肝臓病に詳しい名医にかかっているし、「東京肝臓
友の会」に加入して毎月会報で情報を得ている。高血圧と脳出血予防には脳神
経外科病院で毎月2回の定期診療を受けている。多発性骨髄腫は血液内科の専
門医に隔月の検査・診療を受け、「日本骨髄腫患者の会」のメーリングリスト
に加入して、毎日メールで情報をえている。現在は完治困難な病気であるが、
新しい薬や治療法の実現に希望をつないでいる。
できる限りの情報を得て、自分で納得できる治療と対策を選びたいと思う。
老化と死は必ずやってくる避けられない事実である。その事実を直視して、
これからも自分らしい生き方を見出していきたいと願っている。
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<菜園だより>カラシナのツボミ菜を食べ、カキナの収穫をする
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桜の開花も始まった。ぽかぽか陽気で菜園のカラシナも一斉にツボミ菜が目
立つようになった。1日おきにツボミ菜を収穫しても4人家族で食べきれない。
初めはお浸しやごまよごしにしていたが、やや固い。少し苦みがあるが油炒め
にしたら茎もやわらかになって、年寄りにも食べられるようになった。
カキナも伸びるし、わずか4坪の菜園がこんなに豊かな新鮮野菜を毎日恵ん
でくれるとは思わなかった。
ベランダで菜園を観察しながら、朝の新鮮な空気を吸って深呼吸。これも野
菜が炭酸ガスを吸収して酸素を供給してくれていると思うと自然に育っている
ように見えているが、これが農業の基本だと思う。太陽と土と水の天地自然の
恵みに感謝して、毎朝おてんとうさまに柏手をうって拝んでいる。
先住者が植えていた球根のラッパ水仙・ヒヤシンス・アネモネの花が開いた。
3月17日、カラシナが大きくなりすぎたので、ツボミの部分を収穫した後
は、根元から切り倒した。2坪くらいの跡地にコマツナを蒔く。少しづつ収穫
できるように、あとの1坪には4月1日に蒔く予定である。
3月21日は私の77歳の誕生日で、来週には私が植えたチューリップも花
が開いてお祝いをしてくれそうだ。
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<日本たまご事情>3/12「トレーサビリティ(生産履歴を追跡する仕組み)2」
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原田先輩こんにちは
たまご屋の私は103歳の近藤先生の大好物が「たまごとじうどん」と聞いて
嬉しくなりました。
たまごを食べて長生きしましょう!又送ります。
齋藤 富士雄
トレーサビリティ(生産履歴を追跡する仕組み)(2)
鶏卵農場及びGPセンター(鶏卵の洗卵選別する場所)には各種データが蓄
積されている。
ではこの生産履歴をどのように消費者に伝えるかですが、一昔まえなら恐ら
く途方にくれたに違いない。
いちいちタマゴパックの中にパンフレットを入れる訳にもいかず、入れたとし
ても多くは読んでもらえまい。
恐らくタマゴの生産履歴に興味をもちその安全性を確認したい人の数は多く
ないにしても熱心な人に違いなく、簡単な説明では満足しないであろう。この
ような場合にうってつけなのはホームページ(HP)です、次の世代の人たち
にとってインターネットによる情報収集は必須であろうしあたりまえの世界で
あろう。
スーパーマーケットあるいは生協で買ったタマゴパックに印刷されているH
Pアドレスで農場にアクセスし必要な情報をとることができる。
農場のHPにはかなり初歩的なものから専門的なものまで情報を用意してお
く、さらに詳しくは電話、E−mailなどで直接対話できるようにしておく。
「たかがタマゴ、されどタマゴ、必要な情報つきのタマゴ」、消費者の食品
に対する不安を取り除くには各人がまづ一歩踏み出すことが肝要と考えます。
齋藤 富士雄
(株)愛鶏園
http://www.ikn.co.jp/
●3/13 コメント:斎藤さん。・・・
斎藤さん。
HPを有効に使う案は賛成です。農文協図書館も「農業のことは何でもわかる」
をキャチフレーズにしています。最近見た岩波書店のHPも参考になりました。
畜産物の偽表示にはモラルの低下が生協・農協にも及んだかとがっかりしてい
ます。
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<農業・図書情報>農文協図書館・野口弥吉博士の訃報
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農文協図書館に野口文庫として寄贈されている野口弥吉博士が102歳で2
月23日に逝去されました。
ここに謹んでお悔やみ申し上げ、御冥福をお祈り致します。御遺族の希望で
新聞公表を控えられ、3月1日告別式を終えられたと通知がありました。
故野口博士は、1899年9月14日東京生まれ。1960年東大農学部を
退官された名誉教授。農学部では作物育種の基礎的研究に多大な業績を残され
また多くの学者を養成されました。くわしくは農文協図書館ホームページの野
口弥吉文庫を参照下さい。
http://www.ruralnet.or.jp/nbklib/book/083noguchibunko.html
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<農業・図書情報>青木雅子著「麦さん」けやき書房刊 定価1400円
****いい麦作って、麦王といわれた権田愛三(童話)****
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権田愛三(ごんだ あいぞう)は、1850(嘉永3)年、熊谷市の東別府
に生まれた。愛三が若いころ、村のこどもたちは、食べるものが足りなくて、
いつも腹をすかせていた。子どもたちに腹いっぱい食べさせたいと思った愛三
は、ほったらかしで作られている麦に目をつけた。
愛三は、村人たちと協力して、麦ふみ、二毛作、土入れ、土作り、広幅うす
まきなど、麦作りに工夫と改良を重ねて、おどろくほどの多収穫に成功。その
優れた麦作りを、近隣から日本中に教え広めた。麦は売れる商品となり、日本
全国各地に、みごとな麦畑が広がるようになった。
著者の青木雅子さんは、農文協図書館の永年の利用者で、この本の参考にな
る図書を閲覧されたのは5年も前からだった。そのときから資料を集め、小学
校中学年に読みやすい児童書として完成。挿し絵もなかなか良い。『紅赤もの
がたり』『みどりのしずくを求めて』とともに農作物3部作となった。
いま、小学校で総合学習がはじまっているが、この本は埼玉県をふくむ関東
地方の農業・農民の歴史、とくに当時の農民の苦労をよくあらわし、それをい
かに克服したかの教材になると思って推薦する。
「麦さん」
http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=02009172
『紅赤ものがたり』
http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=90029429
『みどりのしずくを求めて』
http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=94024727
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<想い出の人々>3、古島敏雄先生の最期は無念だった
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映画『農耕の歴史』の監修をお願いして ( 原 田 勉)
古島先生に初めてお目にかかったのは、1947年2月1日、東京農林専門
学校駒場社会科学研究会の講演会のときであった。
当時占領下にあって全官公庁労働組合共闘委員会は2、1ゼネストに突入を
宣言していたが、1月31日にGHQのマッカーサーによって中止を命令され
た。当日の予定では「農業恐慌」がテーマであったが、主題はそっちのけで、
当面する日本の政治経済状況について、悲憤慷慨されることになってしまった。
社研は山崎不二夫先生が戦後まもなく創設され、大谷省三先生が着任される
と、お二人のご指導で読書会や講演会が活発におこなわれ、その講師として古
島敏雄先生が見えたのである。
当時先生は、長野などの農村にもよく足をはこばれて、農村民主化の運動を
励ましておられた。後に農文協に入った私は、すでにそこでも近藤康男先生と
ともに古島先生が理事になって農村文化運動に助言しておられることを知った。
私が直接、ご指導頂いたのは、1968年東大紛争の最中であった。農文協
で映画「農機具の歴史」を作るため先生の『日本農業技術史』をテキストにし
てシナリオを書いた。そのねらいは、農耕の起源から昭和20年代までに、農
機具は誰の手によって、どのように改良・普及してきたか。それに寄与した多
くの農民の苦労と創造的エネルギーをたずね、これに協力した野鍛冶との交流
を紹介し、今後の農業機械発達の意欲を促すものにしたい。とのねらいだった。
監修をお願いし、先生に助言をもとめて面会を申し込んでいたが、百合子奥
様のご返事は「朝早くから夜おそくまで会議で多忙」とのことだった。東大紛
争の農学部責任者の立場におられたためということは後で知った。その忙しい
なかを10月10日時間を割いて農文協大手町分室においでになり、それまで
の撮影ラッシュとシナリオを見ていただいた。
「技術史をよくここまで勉強して、脚本は良くできている。この線でいいが、
犂の発達は今記録しておかないと無くなってしまうし、ぜひ重点をおきたい。
これは、トラクターになっても活かせる技術だ」
と、褒められた。先生は学問的な点では厳しいと思っていたので内心ほっと
した。『農耕の歴史』として完成した後も、ウイン大学日本文化研究所の教授
をともなって試写してくれと見えられ、「これが日本文化だ」と紹介された。
ウイン大学でもぜひ欲しいと言うことで、農文協から寄贈され、今でもウイン
大学にあるはずである。
もう一つの思い出は古島夫妻と沖縄で行われた「農書を読む会」に同行した
ことである。その前の年、先生の次男暢雄君(農文協勤務)が結婚したことも
あり、百合子夫人とも親しく話合いができた。研究会のあと、沖縄の戦跡めぐ
りを共にし、読谷村の集団自決した洞窟(チビチリガマ)でお祈りしたことは
今でも忘れることができない。
最期に、95年9月、無惨にも夫妻が亡くなった火災の跡片付けをお手伝い
したとき目にしたのは、二階が焼け落ち、鉄骨の梁が飴細工のようにねじ曲が
った姿だった。この上に膨大な古文書など先生の分身ともいえる資料類が保存
されていただろうに、それが猛火とともに消え失せた無念さを思い、涙にむせ
んだ。
(『わたしたちに刻まれた歴史−追想の古島敏雄・百合子先生』1996年
新制作社刊から再禄<農文協図書館 理事>)
『農耕の歴史』はビデオになって農文協から発売。VHS 33分 15750円
農文協図書館で視聴できます。
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<私の近況報告>3月8〜3月20日櫻の花が咲き始める季節になった
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3月8日、近藤康男先生の(岡崎の歴史・その1)「平重衡(たいらの しげ
のり)の歩いた途」ワープロ印刷完成。古今和歌集にある「からころも着つつ
なれにし」と「かきつばた」の歌を詠じた重衡の八つ橋は西三河の町であると
八高の国語の講義で聞いて嬉しくなり、地図で探したがわからない。それは確
か矢作川の「渡り」を通って歩いたに違いないと、その道を推察してゆく。
3月9日、松坂正次郎先輩夫妻の案内で、喜寿の祝い大正ロマンのある宿に招
待された翌日、千葉県船橋市のアンデルセン公園を見学する。
アンデルセン像や童話館もさることながらデンマークの1800年代の藁ぶ
き農家を再現して、当時のベットや長ベンチ、戸棚、農具など生活部屋や馬小
屋などあった。それに風車職人が手がけたデンマーク式粉ひき風車は、羽の長
さ11メートルが4枚回るようになっていて壮観だった。まるで北欧に行った
ような錯覚をおぼえた。
3月13日、近藤先生の(岡崎の歴史・その2)の原稿「額田、碧海の地域代
表者の労働者待遇についての問答歌」をあずかる。来週までにワープロ作業の
宿題。先生はそれを推敲してまた校閲される予定。
3月15日、町田市立自由民権資料館の学芸員来訪。来年度、「浪江虔の業績
展」(仮称)を計画中である。それについて農文協図書館に浪江さんのどんな
資料があるか、調査に見えた。私立南多摩農村図書館から寄贈された図書を中
心に浪江さんの人物像の聞き取りに応え、浪江文庫の閲覧をして貰う。
町田市立自由民権資料館
http://www.city.machida.tokyo.jp/shisetsu/cul/cul_2.html#3
浪江虔文庫
http://www.ruralnet.or.jp/nbklib/book/079namiebunko.html
3月21日、『電子耕』79号の発行日だが、小生の喜寿を祝って2泊3日の
家族旅行で留守になります。
http://www.kampo.kfj.go.jp/sisetsu/yado/2152/index.html
メールは23日夜に拝見する予定です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*先着数名の方に『現代農業』3月号
http://www.ruralnet.or.jp/gn/200203/200203_f.htm
を贈呈します。
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ご希望の方は『電子耕』の感想・郵便番号・住所・氏名・「『現代農業』3月
号希望」を明記して
mailto:tom@nazuna.com
までメールください。〆切3/31(無くなりしだい〆切)
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<農業・図書情報>東京国際ブックフェア2002招待券プレゼント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○東京国際ブックフェア2002開催
http://web.reedexpo.co.jp/tibf/
4月18日(木)〜21日(日)、
東京ビッグサイト
http://www.bigsight.or.jp/
を会場に東京国際ブックフェア2002が開催されます。
農文協では、毎年展示物に工夫をこらして自然科学書フェアに出展します。
20日(土)・21日(日)の一般公開日には、文芸書、実用書、学術書、学習書
から児童書、コミックまで、あらゆるジャンルの本の「割引セール」を実施。
「買いたかった本」「探していた本」が会期中限定の特別割引価格で購入でき
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入場料1200円のところを無料招待券プレゼントします。
希望枚数(1枚でひとり入場できます。)郵便番号・住所・氏名を
mailto:tom@nazuna.com
までメールください。〆切3/31
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出版ダイジェスト「農文協図書館20周年記念特集号」を無料でさしあげます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.ruralnet.or.jp/nbklib/sp/200202/news2.html
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■■□□ 『 青春デンデケデケデケ 』
■□□□ 原作/芦原すなお・脚本/小松幹生・演出/佐々木雄二
□□□□ 公演日程 2002年8月28日(水)〜9月8日(日)
□□□□ 会場 下北沢・本多劇場
http://bunkaza.com/
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『電子耕』から大切なお知らせ
http://nazuna.com/tom/10.html
<本誌記事の無断転載を禁じます>
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隔週刊「77歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」 第79号
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http://nazuna.com/tom/denshico.html
2002.3.21(木)発行 西東京市・ひばりが丘 原田 勉
mailto:tom@nazuna.com
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